国道の南側を走る旧県道に2本の石「祝凱旋」「陸海軍」と刻まれた石柱があります。
これは日露戦争から戻った兵士を迎えるために、1905年に作られました。
日露戦争は多くの死傷者を出したので、各地に凱旋門を作って兵士を盛大に迎えることで民衆の不満を減らそうとしました。その時に作られた凱旋門の多くは木で作られたので残っていませんが、菰野の凱旋門は地元で産出される花崗岩で作られたので今も残っています。
敗戦後、占領軍に見つからないように住民が倒して隠し、そのまま放置されましたが、1980年に菰野町で植樹祭がおこなわれた時に、改修された道路の両側に立て直されました。
『三重の戦争遺跡(増補改訂版)』(2006年 三重県歴史教育者協議会 つむぎ出版)
三重県の戦争遺跡について写真や地図を豊富に使って解説しました。「空襲年表」や「三重に墜落したアメリカ軍機一覧」など多くの資料も掲載しています。A4版で314ページ。持ち運ぶのに重いのが難点ですが、地域の戦争遺跡を知るガイドブックとして活用して頂ければと願っています。
すでに出版社ルートでの販売は終了し、残部を高村書店(三重県亀山市東町。電話0595-82-0414)で販売して頂いていましたが、それも24年2月9日で完売しました。県内から残部が出てきましたら、お知らせします。